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編集ノート

映画館は、街に残された最後の暗い部屋

2026年9月5日John Snowleg

有楽町、八時四十五分。一度観た韓国のスリラーのレイトショーなのに、客席は埋まっていました。上着を膝に畳んだ会社員、ひとつのドリンクを分け合う学生ふたり、二列目でひとり、二時間まったく動かなかった女性。明かりがついても、誰もスマートフォンに手を伸ばさない。その一分が、この雑誌の理由です。

Cinepuuulseの印は「銀幕」。スクリーンを指す古い言葉で、日本語でも、中国語でも、韓国語でも、同じ二文字です。雑誌として、毎週ひとつ、ゆっくり読む価値のある映画を。レーダーとして、ハノイの興行からタイペイの修復版まで、アジアのスクリーンが語っていることを数え、その動きを見せます。日記として、毎日その日の色で判子をひとつ。

現地の記事をその言語で読み、こちらへ運びます。日本の映画サイト、韓国の業界紙、中国の文化欄、ベトナムとタイのエンタメ面、そして東を向いた世界の批評家たち。すべての行は、書いた人へつながっています。ここで私たちのものと言えるのは、見つめ方だけ。

これが最初の一週間。釜山はひと月後、東京はその翌月に開きます。このページで、まだ聞いたことのないタイトルをひとつ見つけて、チケットを買ってください。暗い部屋が、待っています。